社会人歴を積み上げて成長したかも、って話。

新社会人として今の会社に入社した当初は出来なかったであろう考え方を身に付けた、と自覚した。

きっかけは後輩の業務報告会に向けた内容レビューだ。この業務報告会は大きく2種類のイベントで構成される。一つ目は偉い人たちを前にプレゼン発表すること、二つ目は別の偉い人たちとの面談だ。

前者はPowerPointでスライドを用意し、20人から30人の偉い人たちの前で発表するイベントだ。わたしの上司曰く、「とてもつまらない会」とのことだ。入社したばかりの新人はプレゼン技能がほぼほぼ無いに等しい。だから歳を召された偉い人にとって面白い発表はあまり無いのだそうな。

後者は5〜6人の偉い人を目前に自身の業務経歴と自身が組織に貢献してきた旨を話す、面談形式のイベントになる。上司ではなく部長レベルの人を相手に話すことになる。私が経験した昇格面談を思い返すと、強面な相手ばかりが横並びしていたためとても緊張していたと思う。加えて、緊張によるものか変な発言を重ねてしまった苦い思い出だ。

なので出来る限り後輩の業務報告会を黒歴史にならない様にサポートしたく、レビュー会に参加することにした。

私が成長したと自覚したのはこのレビュー会の中での出来事だった。

私は意識していなかったが、後輩にプレゼン発表を聴く側になる偉い人の好みは「自身の失敗と、それを乗り越えて自身はどう変わったのか」だということを伝えていた。おそらくこれは偉い人とお酒を飲む機会があった時に聞いた話か、上司がそういうことを言ったことがあった……みたいなところから出した情報だと思う。私自身も明確に「この時聞いた話だ」と思い出すことはできない。

元々私はプレゼン発表が苦手な人間だ。「自分が話したいことはこうだ」と伝えることができるスライドが良いスライドなのだと思っていた。しかしそんな自分が聞く人間のことを考慮して「こういう構成がいい」や「ここの話し方は言葉を選んだ方が良い」などの指摘をしたのだ。

つまりこれは「聞く人が楽しめるようにスライドの構成を考える」ことができるようになった(なっていた)と言えるのではないか。

おそらく普通に大学を卒業した人には当たり前の思考だったかもしれない。でも私は持ち得なかったはずの考え方だった。何せ私はプレゼン発表が苦手なのだから。デザインも話の構成も苦手なのだ。

そんな私が「聞く人間」を考慮したスライド構成をについて助言できた、というのが私にとってはとても衝撃的な出来事だった。おそらく社会人としてのお仕事経験を積み上げる中で獲得した視点なのだと思う。この視点を私のプレゼン機会に活かしたい。あるか知らんけど。

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